投資に正解はない。
学びに終わりはない。
わたしの使命

父親が経営をしていたこともあり、大学時代は「いつかは自分もビジネスを動かす人間になりたい」と考えていました。業績を上げて利益を生みだすのも、業績を下げて借金を重ねるのも、自分の能力次第。そんな“人生のハンドルを自分で握る生き方”に憧れていましたし、就職するなら“様々な視点からビジネスを運転できる力”を身につけられる会社がいいと考えるようになっていました。エントリーした会社の数は 100 社以上。面接を受けた会社は 30 社にのぼりましたが、そのなかでも商社の存在には強く惹かれるものがありました。ビジネスモデルそのものに「車を売る」「服を売る」という枠すらありませんし、「ここなら様々な事業に触れることができる」「経営に必要な法律や会計などの幅広い知識が学べる」と思ったんです。新聞に載るようなスケールの大きい仕事、目に見えるかたちで人々の暮らしを支えられることも大きな選択理由のひとつ。商社のなかでも伊藤忠は「4 年目から海外に挑戦できる」「上司に No と言える」など早い段階からチャンスをくれる会社でしたし、自分の理想に 1 日でも早く近づけるのでないかという期待もあって入社を決意しました。
入社 4 年目のときに、ある上場企業への投資プロジェクトに参加しました。私にとっては大規模な資本を投下する仕事は初めての経験。機密性が高くチーム内には緊張感が漂っていましたし、失敗は許されないという想いでプロジェクトに臨んでいました。営業部や外部の専門家とも議論を重ねながら、過去の実績を分析して将来の収益を予測。数年、数十年と安定的な経営をするために、投資先の役員に対して「法令遵守について懸念点はありませんか」「経営管理のプロセスは?」など長期的なリスクについてもヒアリングしていきました。最終的に案件は無事に合意に至り、ニュースリリースを社会に向けて発表。世間にインパクトを与えるような仕事に携われたことを誇りに思いましたし、なによりもチーム全員で大きな達成感を味わえたことが嬉しかった。ただ、その一方で「自分の知識不足が投資リスクに直結する」という仕事の難しさも痛感。「もっと会計や法律の知識があれば、より早く“見えざるリスク”を見極めることができたはずだ」という悔しさも感じましたし、このプロジェクトを通して“学び続ける必要性”を強く認識するようにもなりました。

現在、私は事業・リスク統括第一室で、投資案件の分析や企業価値の評価を担当しています。商社にとって、投資は重要な収益源のひとつ。伊藤忠としても失敗を恐れていては業績を上げることはできませんし、ときには大きなリスクをとって果敢に挑戦していく必要もあります。そういう意味で言えば、私たちの“損失を見抜く”仕事は伊藤忠のチャレンジを支える重要な役目を担っていますし、一人ひとりの知識の幅広さがそのまま投資収益につながっているとも言えます。もちろん「いい投資か?」「いい取引か?」という問いに対して正解を出すのは簡単ではありませんが、今後も私は外部の専門家とも肩を並べられるよう学び続け、多角的な視点からリスクを見極める力を磨いていきたい。そして、ゼネラリストとしての“円”を広げるなかで、「中田に声をかければどんなことでも答えが返ってくる」「中田になら経営を任せられる」と評されるような財務のプロフェッショナルになっていきたいと考えています。今の私は、理想の姿を 100 とするなら 30 から 40 程度。まだまだ学ぶべきことは多いですが、事業会社の経営者や先輩の姿を追いかけながら粘り強く成長していきたいと心を新たにしています。
| 2005 年 | 機械経営管理部で機械関連のグループ会社管理業務を担当 |
|---|---|
| 2008 年 | 繊維事業統括部で繊維関連のグループ会社管理を担当 |
| 2010 年 | ITOCHU International Inc. に実務研修 |
| 2012 年 ~ | 統合リスクマネジメント部で投資案件の分析を担当 |

ニューヨーク駐在時、各国のアマチュアサッカー選手が参加するワールドカップに「Team Japan」で参加しました。勤務の前後に高校の部活みたいにハードな練習をして、仲間と密度の濃い時間を過ごしました。国がどこでも、サッカーを通じて一緒に汗を流した仲間との関係は特別です。

中田 圭
事業・リスク総括第一室
横浜市立大学卒業。32 歳。2005 年入社。総本社の統合リスクマネジメント部に配属。グループ会社の決算分析、新規投資案件の分析に携わる。現在は M&A 案件における企業価値算定の妥当性、事業運営リスクの分析・審査を担当。
