苦難を
危機と捉えるか、
好機と捉えるか。
わたしの使命

大学時代は営業職を希望していたのですが、入社後に配属されたのは経理。最初は「デスクにかじりついて数字と向き合う仕事」というイメージしかありませんでしたし、思い描いた理想との違いに戸惑いを感じていました。その先入観が大きく覆ったのは、入社 3 年目のとき。先輩と一緒に中国の子会社に足を運び、実際の運営状況が帳簿通りかどうかを確認したのですが、その際に提案をした“在庫の見える化”が功を奏し事業会社の経営基盤を強化することができたんです。当初は「中国では物を捨てる文化がない」「毎日、材料が入ってくるのに上手く管理できるはずがない」と良い反応が得られなかったのですが、最終的には「大山の言っていることは正しい」「在庫の蓄積の問題だけでなく、仕入れコストも下がった。ありがとう」と感謝の言葉をいただくことができました。ただ帳簿の数字を眺めることだけが、経理の仕事ではない。ときにはデスクを飛び出し、現場を確かめ、経営陣にさえアドバイスしていく。この仕事の醍醐味を知ったとき、現在の道を進むことに何のためらいも感じなくなっていました。
2013 年の 7 月より、私は伊藤忠グループ全体を巻き込んだ「国際会計基準 (IFRS)」導入プロジェクトに参加しました。会計基準の変更は数十年に1度あるかないか。ルールが変われば従来は利益だったものが利益として計上できなくなるケースもありますし、伊藤忠グループ全体の今後を大きく左右することになります。当時は「担当分野に関して、日本で三本の指に入る専門家になれ」と鼓舞されていましたし、経理チーム全体にこれまでにはないような緊張感が漂っていました。私は各カンパニーや事業会社にも足を運び、運用に際しての懸念点をひとつずつ抽出。「課長や社長に何を質問されても即答できるようになる」というプライドをもって導入までの 1 年間を駆け抜けました。意思決定はもちろん経営トップの責務ですが、その判断の基準となるのは私たちが積み上げてきたデータであり、「どのようなインパクトがあるのか」「どう対処すべきか」といった経理チームの提案に他なりません。伊藤忠では「経理は、経営管理の略」と呼ばれることもあるのですが、その言葉の本当の重みを実感した、今でも思い出深いプロジェクトのひとつです。

今、私は国際会計基準の更なる浸透を目指して、世界数百社におよぶグループ会社に対して様々な支援を実施しています。年に数回、アメリカやシンガポール、香港に足を運んで集合研修を開催することもありますし、希望に応えるかたちで個別に解決策を提案することもあります。経理という職種はゼロからビジネスを立ち上げることはないのですが、専門知識を武器に幅広い商品、サービスに携われる仕事。自分の力が世界中の経営を支えていることに誇りを感じていますし、なによりも各国の仲間たちと出会えること、ともに伊藤忠の成長を目指して働けることが嬉しいです。以前、先輩から「どんな厳しい仕事も“知識を深めるチャンスだ”と思えば、違った景色が見えてくる」と励まされたことがあるのですが、考え方次第でどんな仕事も大きな好機になります。今後も壁を乗り越えるなかで自分の専門領域を広げていきたいですし、将来は経理だけでなく資金調達などの知識も身につけ、経営陣に一目置かれるようなスペシャリストになっていきたい。苦難を危機と捉えるか、好機と捉えるか。より幅広い視点から仲間を支えられるよう、大きな挑戦をしながら専門家として前進していきたいと思っています。
| 2005 年 | 生活資材・化学品経理チームにて営業経理業務を担当 |
|---|---|
| 2008 年 | 米国現地法人 (ニューヨーク) で海外実務研修 |
| 2010 年 | 連結決算の対外公表・有価証券報告書開示業務を担当 |
| 2013 年 | 国際会計基準 (IFRS) 導入プロジェクトに従事 |
| 2014 年 ~ | IFRS のグループ展開・浸透業務を担当 |

同期会の写真。2005 年入社にて、入社以来毎年 2 月 5 日に同期会を開催し、今年でついに 10 回目を迎える。過去には上海やニューヨークで同時開催したことも。それぞれの分野で活躍している同期の話を聞くと、刺激をもらえ、また強い仲間がいることに心強さを感じる。

大山 久美子
経理企画室
東京大学卒業。32 歳。2005 年入社。生活資材・化学品経理チームに配属。2008 年よりニューヨークで実務研修を受ける。帰国後、連結決算管理室を経て経理企画室へ。国際会計基準の導入に携わり、現在はその浸透・展開に従事している。
