本気でぶつかれば、
新しい世界が
見えてくる。
わたしの使命

大学時代は環境資源工学を専攻。水環境に関する研究をしていたのですが、常に葛藤はありました。日本における浄水技術の精度を更なるメッシュで向上させることも大変やりがいのあることですが、今自分たちのいる環境は水を飲めないというほどではありません。一方、アフリカやアジアなど途上国においてはそもそも水がなかったり、あっても人々が飲める水準の水が作られていなかったり、という現状が広がっていました。それまでは自分は将来も研究を続けていくという漠然とした思いがありましたが、必ずしもそれだけが自分の目指すべき道ではないと思うようになりました。困っている人々がいれば、現地に赴き、話を聞き、何か協力できるアイディアを生み出し、仕組みを構築する、そうすることでもっと多くの命が救えるのではないかと感じ始めました。
同じ時期、大学サッカー部の尊敬する先輩から自分の人生に大きな影響を与える言葉を頂きました。「チーム力とはベクトルの和。スカラーの和ならわざわざ戦う必要はない」、自分なりに、みんなが同じ方向を向いたときに、底知れない力が生まれる、と解釈し、部の運営に取り組みました。目指してきたリーグ優勝という目標が結果として刻まれたときは、今までの人生で最も嬉しい瞬間でした。自分の進路を決める大きな出来事でした。
大学時代のこんな経験を通し、「多くの人と感動を共有したい、仕組みを構築して社会に貢献したい」、という思いは益々強くなり、アイディア次第で可能性限りない商社というビジネス形態に惹かれ始めました。その中で伊藤忠は若いうちからどんどん仕事を任され、若手も自由に意見が言える雰囲気を社員の方々から感じました。ここなら 20 代という限りある時間を思いっきり駆け抜けていけると確信することができたんです。大学の外には想像をはるかに超えた世界が広がっていました。なによりも大きいフィールドで自分の力を試せることが楽しい。真剣勝負でなければ面白くありません、これからも目の前の仕事に本気で取り組む中で大きく成長していきたいと思っています。
入社後、自動車ビジネス一筋、転機は 3 年目のロシア駐在です。ロシアでは販売会社の何たるかを約 4 年間、身体で学びました。7 年目の頃、ロシア事業会社の社長から、「カザフスタンに支店を作ってこい」と言われました。プレッシャーも大きかったのですが、寧ろ新たな挑戦にワクワクしたくらいです。一番意識したことは、外国人スタッフの力を最大限発揮させること。ロシア人にしてみればカザフスタンはまだまだ小さな市場ですし、なかなかモチベーションを高めることができなかったんです。今日中にやるべき仕事を終えずに帰宅してしまうなんてこともよくあり、私のメンバーへの動機付けが弱いのではないかと感じました。「数年後、カザフスタンでは多くの某ブランドの車が走り、誰もがその存在を認知するだろう。その最初の足掛かりを自分たちが作ったと思うとワクワクしないか」、真剣に繰り返すと伝わるものです、スタッフの動きが少しずつ変わっていきました。スタッフが、自主的に動き出し、就業時間外や週末にもメールが来るようになったんです。あるときあまりに頑張っているスタッフに残業しすぎないように伝えると、「私たちは面白いからやっているんだ」、と。素直に嬉しかったです。本音でぶつかる。本気で仕事をする。その先には大きな達成感と成長が待っていました。チーム一丸となって同じベクトルで事業に取り組み、達成した経験はきっと一生忘れることができないと思います。

入社時は「より多くの人を巻き込んで新しい感動を創造していきたい、社会に貢献したい」とおぼろげな目標を自分の中に掲げていたのですが、カザフスタン支店の設立を経験したことでまた違う景色が見えるようになってきました。経営の視点からビジネスを仕掛けることの醍醐味、難しさを味わったことで、「もっとビジネスを学びたい」「新しい商売を手掛けたい」と強く思うようになったんです。成長は山登りに似ていると感じることがあります。裾野では本当の山の頂は見えない、目の前に見えている頂を本当の山頂だと思ってしまうんです。でも登っている最中でうっすらと次の山の頂が見えてくる。目の前の仕事に本気で取り組み一歩一歩進んでいく中で、案外自分が見ていた頂には簡単に辿り着いてしまったり。でもそこからまた次の頂が見えて、そこに向かって今までの知識と経験をフル動員して登り始める。この繰り返しで今があります。私は「情熱」という言葉を胸に日々仕事に臨んでいます。人の可能性というのは限りがなくて、何にでも積極的に飛び込んでいく姿勢が大切だと考えています。本気で仕事にぶつかっていけば、その先にはまた違う世界が広がっているはずです。今の私が見る次の頂は海外で新しいビジネスを立ち上げること、そして経営に携わることです。数年後、その頂に登り詰めることができたら、また新しい夢をもって次の頂を目指しているかもしれません。
| 2005 年 | 欧州課で自動車関連の業務を担当 |
|---|---|
| 2007 年 | モスクワに特定地域海外語学研修 |
| 2008 年 | ITC Auto Rus, LLC に実務研修 |
| 2009 年 | ITC Auto Rus, LLC に出向 |
| 2012 年 ~ | 自動車のトレーディング業務を担当 |

モスクワ駐在時代、仲間みんなで立ち上げたサッカーチーム「モスクワタマシイ」でのヨーロッパ遠征の一コマ。国境を越えたサッカーの繋がりは今も一番のエネルギーです。世界中どこでも、ボールあるところに笑顔あり。

濱谷 基弘
自動車・建機・産機部門
自動車第一部
自動車第三課
北海道大学大学院工学研究科環境資源工学専攻。33 歳。2005 年入社。機械カンパニー配属後、自動車第三部欧州課を経てロシアに駐在。モスクワの事業会社の一員として、大手自動車メーカーの海外展開を手掛けた。2012 年に帰国し自動車第一部ロシア課へ異動。ロシアを主な取引先として事業を展開。2 年を経て現職。
